実際の事例をもとに作成してます。
最近私どもへの依頼で、遠方に住むご子息からの依頼で高齢者宅へお掃除に行くことがあるのですが、お掃除の後に福祉目線?で報告させていただくことが多々あります。
なぜかと言うと、ご依頼に至った経緯は、単純に「汚れているから」「自分でできなさそうだから」といったものが多いのですが、ご本人のご様子、部屋の状況などからみて、定期的に「誰かの助けが要る状態なのでは?」と感じることが多いからです。
核家族化と高齢化が進んで、高齢者の単独世帯が増えているのを実感しますが、それにより様々な問題点もあるなと感じています。
家族と同居している場合と比べ、日常の小さな変化や困りごとが周囲からは見えにくいです。そして、その問題が積み重なった結果、本人だけでは解決できない大きな問題につながることがあるんじゃないかと思います。
高齢者単独世帯の大きな問題の一つは、生活環境の変化に本人が気づきにくいことです。
例えば、以前は普通に掃除できていた人が、年齢とともに体力が落ち、少しずつ掃除をしなくなることがあります。
「今日は疲れたから明日にしよう」
という程度かもしれません。
しかし、それが何週間、何か月と続くと、キッチンの油汚れ、浴室のカビ、トイレの汚れ、冷蔵庫の中の食品、ゴミなどが少しずつ蓄積していきます。本人にとっては、それが「いつもの生活」になっているため、周囲から見るほど大きな問題だと感じていない場合もあります。つまり、問題は突然発生するのではなく、少しずつ進行していることがあります。
私の場合もそうですが、高齢者単独世帯では、家族が遠方に住んでいるケースも少なくありません。
電話やLINEでは、
「元気だよ」
「特に問題ないよ」
と言っていても、実際の生活環境までは分かりません。
例えば、帰省した子どもが久しぶりに実家を訪れ、
「こんなに家が汚れていたのか」
「冷蔵庫に食べ物がほとんどない」
「お風呂に入るのが大変そうだ」
「転倒しそうな場所がある」
と初めて気づくことがあります。
このように、家族とのコミュニケーションだけでは把握できない「生活上の変化」が存在するのを感じます。
住環境には、その人の生活状態が表れることがあります。
例えば、
・掃除が以前よりできなくなった
・ゴミを出せなくなった
・冷蔵庫の中が整理されなくなった
・洗濯物が溜まるようになった
・浴室やトイレの掃除ができなくなった
・床に物が増えて歩きにくくなった
といった変化です。
もちろん、家が汚れているからといって、必ずしも本人に問題があるわけではありません。
しかし、以前はきれいに暮らしていた人の家が急に荒れてきた場合には、「掃除ができない」という表面的な問題の裏側に、体力の低下、気力の低下、外出機会の減少、食生活の変化など、別の問題が隠れている可能性があります。つまり、住環境は高齢者の生活状態を知る一つの手がかりにもなり得ます。
私も長年医療介護の現場にいたこともあり、経験としてよくわかるのですが、
「人に迷惑をかけたくない」
「これくらい自分でできる」
「子どもには心配をかけたくない」
という気持ち「自尊心」を持っている人は大勢いらっしゃいます。
これは非常に大切な思いですが、一方で、助けを求めることを遅らせる原因にもなります。
例えば、重い物を持てなくなったり、高い場所の掃除ができなくなったりしても、無理をして自分で行おうとすることがあります。
その結果、転倒やケガにつながる可能性もあります。
本人も家族も「自分でできなくなったらどうするか」を元気なうちから考えておくことが重要なのかなと思います。
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